2015年3月11日(水)、第7回若女将会スキルアップセミナーを開催いたしました。
今回は、国内外のお客様から人気の高い旅館、飛騨高山 本陣平野屋女将の有巣栄里子様をお招きし、日本の「おもてなし」をテーマに御講演いただきました。有巣様には2010年に開催したスキルアップセミナーでも講師を務めていただき、今回が2回目の御講演。前回のセミナーは出席者の皆様から大変ご好評をいただいたこともあり、岐阜市内の観光業に携わる皆様を中心に、約90名もの皆様にご出席いただきました。
さて、飛騨高山と言えば、東京、京都などと並び、ミシュランの旅行ガイドで三つ星がつく人気の観光地。平成24年には約15万1千人だった外国人観光客も、平成26年には年間約28万人にまで増加したそうです。本陣平野屋さんでも増加する外国人観光客の方のために、出身国に合わせた言語のパンフレットをそれぞれの客室内にご用意したり、スタッフの方々の英会話教室を開催したり、10か国語の挨拶カードの作成をしたり、身体の大きな方のために、1ランク上の大きさの浴衣や特大のスリッパをご用意されたりと様々な工夫を重ね、旅館ならではの「おもてなし」を実践されているそうです。
おっしゃっていらした中で特に印象的だったのは、外国人観光客の方には日本の良さ、美しさ、細やかさなど、日本の文化を体験してほしい。「外国人だから・・・」ではなく、その人自身に合わせたおもてなしを心がけていらっしゃるということでした。このお話を聞いて、言葉や文化が違うと、つい構えてしまいがちですが、「その人自身」をもてなすことを心がけることが、言葉や文化の壁を越えてお客様の笑顔を引き出す秘訣なのではないかなぁと感じました。
長良川温泉でも、アジアや東南アジアの方を中心に、年々外国人観光客が増加しており、今後も増加していくことが予想されます。最後に行われた質疑応答では、お客様への対応で喜ばれたことや、文化の違いから戸惑われたことなど、長良川河畔の宿泊施設の従業員の方を中心に積極的に質問されている姿がとても印象的でした。
また有巣様の御経験に基づいたお話しは、臨場感があり、約1時間半の講演でしたが、あっという間に時間が経ってしまった様な気がします。「もっと聞きたい!」と思われた方もきっといらしたのではないでしょうか。
最後になりましたが、季節外れの積雪で足元が悪い中、セミナーにご出席いただきました皆様をはじめ、今回のセミナーに多大な御協力をいただきました有巣様、岐阜商工会議所、公益財団法人岐阜観光コンベンション協会の皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました。